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魅力的な大人の条件

大豆生田 佐伯胖(ゆたか)先生が『森上史朗対談集 人間・子ども・保育』(フレーベル館、1988年)の中で、魅力的な大人の条件は「子どもらしさ」にあると述べています。これは「子どもっぽさ」とは違っていて、感受性、好奇心、活動性などの「子どもらしさ」の特性は、魅力的な大人の特性と同じだと、アーウィン・シンガーという心理学者の言葉を紹介しながら説明されているんですよね。言われてみると確かにそうです。だから、じつは大人にも「遊び性」が大切であり、大人が子どもから学ぶこと、あるいは子どもとともにいることで学ぶことが多いと感じるのは当然なのかもしれません。保育者も本当は保護者も、子どもたちがやってる遊びを一緒におもしろがってやっちゃったら、意外とハマっちゃうんですよねえ。泥団子も、新聞紙破きでも。

柴田 そうそう。でもやっぱり、清潔で安全でっていう日常を暮らしてる人からすると、ギャップがありすぎてね。保育現場でも「ここから跳んでね」みたいな無難な踏み台を作っちゃうっていうか。チャレンジするっていうこと自体、保障されているところが、そう多くないような気がしますよね。

大豆生田 そうかもしれません。いまの生活自体、そことの乖離が大きいので、だからこそやっぱり園が大人を巻き込んだ、そういう場を保障していくことが大事です。これは「正統的周辺参加」って言うんですけど、最初はその中心からは遠いんだけど、遠巻きに「なんだかおもしろそうなことをやってるな」と見ているうちに、自分もその当事者になっていくような学び方です。保育の場が「共育て共育ち」だっていうのはそこで、子どもたちの遊びに巻き込まれていくことの中に、大人もウェルビーイングを見いだすことってたくさんあるなと思うんですよね。

(『保育はやっぱりおもしろい!!』柴田愛子・大豆生田啓共、2025年、68頁)

 

 

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投稿日:2026年04月20日